オンブズマンが住民監査請求を出した目的について

要綱設置の会議は「違法」の判断

「国道134号沿線の活性化に関する有識者会議」について、

12月11日、茅ヶ崎市監査委員は、会議は違法であるという結果を公表し、同日に記者発表も行われました。

また、神奈川新聞などマスコミでも取り上げられています。  


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住民監査請求の目的は?

「市民参加」は、茅ヶ崎市自治基本条例などで、市政運営の大きな原則として保障されています。

しかし、茅ヶ崎市では多くの違法な有識者会議が作られ、「市民参加」が意図的に排除されている弊害がめだっています。

茅ヶ崎の市政運営は、いま「市民参加」「情報共有」「説明責任」の三大原則にもとづいて行われていません。

そのことを市長に伝え、市政が市民目線に立ち、正常に運営されることを求めること、それが住民監査請求の最大の目的です。


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議会で承認されていない会議

市長にとって、「有識者会議」は議会を通すわずらわしさがなく、自分の考えに近い者を委員に任命し、わずか数回の会議で恣意的な結論が迅速に出る、という使い勝手のいい組織です。

今回の住民監査請求として取り上げた「134号沿線の活性化に関する有識者会議」の委員は、地元の建設企業に関係の深い市民と、大学教授、建築家、商工会議所、農・漁業協同組合や、茅ヶ崎市のまちづくりに関係したNPO法人で構成されています。公募の市民も女性も委員に入っていません。

しかし、本来まちづくりには、そこに住む住民の意見が尊重されるべきです。 

茅ヶ崎ゴルフ場の開発による環境破壊

「茅ヶ崎ゴルフ場」の広域避難場所みどりの環境保全を求める周辺住民や自治会の声、茅ヶ崎ゴルフ場の存続を求める2万3000名の署名は、市と県に届けられています。

しかし、市はこれらの声よりも、わずか9名の委員の意見をベースにした「134号沿線の活性化基本計画」と「ゴルフ場利活用に関する基本計画」を策定しました。基本計画は、茅ヶ崎ゴルフ場存続の道を事実上閉ざしています。 

茅ケ崎ゴルフ場周辺は、「みどりの基本計画」では「みどりの保全配慮地区」に指定され、「都市マスタープラン」では「良好な生活文化を持った風格あるまちづくり」を目指すとされています。


憲法13条で保障されている「周辺住民の生存権と生命権」が侵害される恐れがあるうえに、茅ヶ崎ゴルフ場を含めた国道134号沿線の美しいみどり・海辺の景観という、茅ヶ崎の無形資産価値をいちじるしく傷つけ、多くのデメリットがあることが考慮されていません。

ちがさき市民オンブズマンは、市政運営の三原則にもとづいて市政が行われることを、市長に要望する意図をもって今回の住民監査請求を行った次第です。


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