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議員の不合理な反対理由とは? 条例直接請求 

「災害対策基本条例」の直接請求 ちがさき市民オンブズマン

「茅ヶ崎市災害対策基本条例」制定を求めて

平成28年11月11日から始まった署名運動の結果、1か月間で9436人の署名が集まりました。

市の選挙管理委員会が有効署名数の確認をした結果、有効署名人数は8912人となりました。

請求が認められるために必要な有効署名数4016を超えて、倍以上の市民の署名が集まったことになります。 

★市のHP
www.city.chigasaki.kanagawa.jp

議会の傍聴に行こう!

2月初旬に臨時市議会が開かれ、本会議の初日で、市長が請求の趣旨説明と請求に対する意見を述べます。
本会議の二日目には、請求代表者(市民)が陳述します。
その後、教育経済常任委員会で条例請求が審議され、本会議の最終日で議員が意見を述べて採決されます。


★議会に緊張感を与え、真摯な議論がなされるよう、皆さん大挙して議会の傍聴に出かけましょう!




前回の議員の「不合理な反対理由」

平成25年に行われた、市庁舎建て替えの是非を問う「住民投票条例請求」の議会審議では、意見を述べる請求代表者、市長、議員、それぞれが一方的に意見を述べて採決されました。

市長や議員の認識に疑問点があっても、請求人の代表が反論する機会は与えられません。

その一方で、請求代表者の意見が「誤った認識に基づく意見」だとして、反対する理由に挙げた議員もいました。

このような過去の、請求代表者にとっては不利な議会運営を参考にしながら、不合理な反対理由を想定してみました。

想定できる8つの「不合理な反対理由」

議員が以下の理由で反対するのであれば、政治家に必要な基本的知識の欠如か、広く住民の意見を聞き、議会活動に反映する努力を怠っていると言えます。

残念なことに、どんな不合理な理由でも採決は有効です。

しかし、これを容認していては市民のための市政は期待できません。


① 二元代表制の下で市民は議会にすべてを付託しているので、「災害対策基本条例制定請求」は二元代表制を否定するものである。

【解説】
市役所の建て替えの是非を問う住民投票を求めたとき、元公明党の議員が通常の本会議で、「二元代表制を否定するものである」として、激しく非難しました。

市長も「意見書」の中で、「今の時点で住民投票を実施し、単に市役所の建て替えか耐震補強かを決めることは、これまで多くの方と丁寧に議論して築き上げてきた結果と、これに到る過程をないがしろにするもので、到底容認できるものではありません。」と述べています。 

しかし、条例制定請求は二元代表制を補完する市民に与えられた権利であり、権利の行使を否認する権限は、市長や議会にはありません。


② 茅ケ崎市には「地域防災計画」があるので「災害対策基本条例」は必要ない。

【解説】
『条例』は、議会審議というプロセスを経て法的根拠を有する等の理由から、容易には変更できません。
しかし、『計画』は、実質的には市長の裁量権限により比較的容易に変更が可能です。

神奈川県は、県が地震対策推進条例を制定しているほか、横浜市、川崎市、藤沢市が地震対策条例、海老名市が災害対策条例、相模原市が防災条例を制定しています。


③「災害対策基本条例案」は「地域防災計画」との相違点がある。

【解説】
相違点は条例が優先します。


④「災害対策基本条例案」の前文が分かりにくい。

【解説】
これは市民からの指摘ですが、提出した条例は「案」であり、変更はありうるとの前提です。
「広域避難場所の一人当たり安全面積2㎡」と「市民参加」が生きれば、マイナーな変更は問題ありません。


⑤「災害対策基本条例案」が施行されれば、進行中の茅ケ崎ゴルフ場の開発に支障をきたす。開発の代案も示されていない。

【解説】
このようなことを言う議員はいないと思いますが、屁理屈を理由に反対しても効力はあります。

直接関係はありませんが、本庁舎建て替えの是非を問う「住民投票条例制定請求」に対して、市長らしくない理由で反対したのは意外でした。

「投票の方式は一人一票なのか複数票なのか」
「投票は秘密なのか公開なのか」などの、投票方式についての規定が条例で定められていないことを反対理由に挙げています。

一般常識からすれば一人一票であり、国民投票でも一人一票です。
複数票にする理由は見当たりません。秘密投票についても同じことが言えます。
しかも、投票方式は選挙管理委員会の所管業務であり、選挙管理委員会の判断に任せば済むことです。

本質論から外れた、反対のための反対という感を免れません。


⑥ 署名した人数は、有権者の5%に満たない一部の市民である。サイレントマジョリティの市民は署名していない。

【解説】
市長は「説明会に参加した市民の多数が、建て替え反対である」との議員の議会発言に対して、「反対する人が参加するから当然そうなる。サイレントマジョリティの市民は、賛成だから参加しないのだ」と回答しました。

60年前の安保闘争の時に岸首相が語った「デモに参加する人より後楽園で野球観戦する人の数のほうが多い」を思い出します。


⑦「災害対策基本条例案」はパブリックコメントや審議会での議論がまだ行われていない。

【解説】
「案」であるから、自治基本条例に沿った市民参加のプロセスで、条例を制定することになります。


⑧ 代表者の認識と議員の認識には違いがある。

【解説】
市庁舎建て替えの是非を問う「住民投票」の請求に対して、反対した市長や議員は「市民に十分説明した」と主張していました。
しかし、多くの市民は納得できる十分な説明は受けておらず、「説明会やパブリックコメントは、建て替えを決定する単なるアリバイとして使われた」との認識でした。 

ある現職議員は、請求代表者が「耐震診断についての情報公開が不十分であったこと」を述べたことに対して、「議員が入手した資料内容については十分であり、不十分とは思えない」ことを反対の理由に挙げました。

このような本質論とは異なる認識の相違でも、反対理由になりうるのです。
  

市民の命を預ける「災害対策基本条例」

糸魚川市の大火は、狭い道路に囲まれた木造密集地帯の延焼火災であり、対岸の火事ではありません。

県下最大のクラスターを抱える茅ケ崎市に、大規模な地震火災が起きた場合は、いったいどうなるのでしょうか?

地震火災は同時多発に出火するので、市の保有する24時間稼働体制の消防ポンプ付き消防車9台では、初期消火活動には到底足りず、そのうえ道路も狭いのでは、クラスター地域全体が延焼します。


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高温の火災旋風や輻射熱から避難するための心得として、市は広い場所に逃げるよう勧告しています。
一方では、茅ケ崎ゴルフ場の利活用に関する県との協議の中で、市は「利活用事業が成り立つためには市の地域防災計画で定められた広域避難場所の安全基準を緩和するよう」県に迫られ、現在見直し中です。
 
この条例制定請求に反対する議員や会派は、「茅ケ崎市災害対策基本条例」を制定しないで一人当たりの広域避難場所面積2㎡を守れるのか、守れないとすれば「どうしたら市民を大規模地震火災から守れるのか」についての考えを示す必要があります。

以上のことも念頭に置いて、自分が選んだ議員が、市民の目線で市民のために活動しているかどうかを見極め、次回選挙の投票の参考としましょう。


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