ゴルフ場が「広域避難場所」という民意も軽視
茅ヶ崎ゴルフ場「協議録」を公開請求
茅ヶ崎ゴルフ場について、神奈川県と茅ヶ崎市と茅ヶ崎協同の3者によって話し合いがすすめられていますが、いったい何がどう話合われているのか、皆さんご存知でしょうか?
そのような重要で肝心なことは住民に知らされず、まるで分かりません。
これでは、市民・県民でもある周辺住民は、まったく蚊帳の外です。
住民の知る権利というのは、いったい、どうなっているのでしょうか?
ちがさき市民オンブズマンは、
茅ヶ崎ゴルフ場についての「神奈川県と茅ヶ崎市と茅ヶ崎協同の話し合いの協議録」について、行政文書の公開請求を行いました。
その結果、話し合いの概要についてが、明らかになりました。
公開請求は2回行われました。
平成26年7月24日~平成27年11月6日(前半)
平成27年12月7日〜平成28年1月26日(後半)
県は、パブコメの回答と基本方針を切り離すよう指示
この前半の議事録からは、
県の職員による、周辺住民や市民(県民)の民意であるパブコメを無視する驚くような発言があったことが分かりました。
以下の部分です。
県:パブリックコメントの公表を待って、基本方針を策定するとスケジュールが遅れるので、パブリックコメントの回答の整理と基本方針の策定を切り離していただきたい。
10月で基本方針を策定し、事業者公募を進めないと手続きが遅れる。前倒しして対応をお願いしたい。
市:パブリックコメントの意見をもとに訂正すべき内容を整理するので切り離すことはむずかしい。
協同:早めることは出来ないのか。
県:市の手続きは手間がかかっている。県としてはすぐにでも次の手続きに入りたい。暫定機関が2年間なので、それまでに事業者を決めたい。
(平成27年9月10日の議事録)
パブコメ説明会の前にすでに指示!
平成27年9月14日、市民(県民)からパブコメを求める「茅ヶ崎ゴルフ場の利活用基本方針素案」の説明会が、コミュニティーホールで開催されました。
茅ヶ崎ゴルフ場の利活用基本方針素案説明会を開催します|茅ヶ崎市
このパブコメ説明会には、発言者である県の職員も参加しています。
彼ら職員は、多くの茅ヶ崎住民からの怒りの意見を聞いたはずです。
この説明会には、マスコミの取材も入りました。
しかし、驚くのは、このパブコメ募集の説明会(9月14日)を開く前の協議会(9月10日)で、県の職員はパブコメの意見と切り離すように、市に指示しているという事実です。
県の職員が自ら、市民・県民を対象としたパブコメを募集しておきながら、パブリックコメントの意見とは関係なく基本方針を作れと言っています。
県の職員は、条例を遵守して仕事を行う気などないのです。
また茅ヶ崎協同も「早めることは出来ないのか」と発言しています。
その他にも、民意を無視する県の姿勢として、
①平成27年6月27日に、やっと開かれた1回目の住民の「意見交換会」の意見も反映されないうちに、7月1日には県議会に要点を提出。
県:7月1日に常任委員会で提示することは変わらない。意見交換会では、ゴルフ場の可能性を残しておかなければならないのか。(H27/6/9)
②道路を通すことや砂防林を伐採することは、公共性の理由から行うこととなる。(H27/7/17)
③神奈川県としては、134号線につなげる道の整備を必須にしたい。(H27/11/6)
④県:10年間は売却条件が効力を持つが、民法上その後は担保できない。(H27/10/2)
⑤県有地については事業展開してもらうためには手放す部分も必要となる。(県 H27/5/22)
パブリックコメントという住民の民意と切り離して、基本方針の作成を指示したことはもちろん、民意も条例も関係なく事業化のスケジュールを優先する県の職員の姿勢というものを、協議の経緯で確認できました。