茅ヶ崎ゴルフ場利活用 何が問題? その1-市長の対応

みんなで考えてみよう!

ちがさき市民オンブズマンが、 市民の目線で「茅ヶ崎ゴルフ場利活用」の問題点を考えてみました。

★今進められている「茅ケ崎ゴルフ場利活用」の問題点について

以下の6回の連載に分けてみました。

その1 市長の対応
その2 続・市長の対応
その3 広域避難場所の面積
その4 県の誤算
その5 市の誤算
その6 優先交渉権者の事業提案   


内容をひとつひとつ検証して、周辺住民・市民としてどのように対応したらよいか、みなさんいっしょに考えてみませんか?

それでは、第1回目は「市長の対応」が抱える問題点です。

その1.市長の対応

茅ケ崎ゴルフ場を運営していた観光日本が、「平成26年3月末にゴルフ場を閉鎖する」と、地権者の県に通告してから(ゴルフ場の6割は県有地)、市長はどのような対応をとってきたのでしょうか? 

ゴルフ場利活用で、むしろ億単位の税負担になる

通告があってから数か月後、松島議員の議会質問で、明らかになったことがありました。

実は、県知事から市長に「ゴルフ場跡地を購入する意向があるのか」という書面による問い合わせがあったのです。(議会への報告はなかった。)

そして、市長は「買い取る意向はないが、今後の土地利用については地権者の県、茅ヶ崎協同との三者で協議を進めていくことを確認した」と回答しています。

市長は議会で、ゴルフ場の閉鎖は「民間(観光日本)と民間(ゴルフ会員)の問題。今後の推移を見守りたい」と静観する態度を表明しました。

さらに市長は、「市長名義の書簡で、県知事にゴルフ場の存続に協力を依頼した(平成21年)」「ゴルフ場内の3本の市道の占有使用料約300万円を無償にしてきたこと(平成21年度から)」を理由に、これ以上、特定の民間へ支援することは、市民の同意が得られないとして拒否しました。 

後になって、市民団体の要求で、市長はゴルフ場存続の要請書を再度県知事あてに提出しましたが。


これらの発言から分かることは、 

市長は、ゴルフ場の「広域避難場所としての機能」や、「緑の良好な住環境の保全機能」という公共の利益を、わずか数百万円の税負担で確保できていたこと、を評価していなかった、 

また、ゴルフ場の利活用事業によって、市はむしろ数千万円の負担となり、最悪、億単位の負担になる可能性のあることには、当時考えが及ばなかったのではないか? と推測します。

つまり、住宅や商業施設といった9割方の住民の望まない開発が進むうえに、市民の税金も余計に使われることになります。

この点については、次回の記事でさらに明らかにします。


f:id:Merimaa88:20160818184518j:plain
茅ヶ崎ゴルフ場は、市民6万人の「広域避難場所」

「12万㎡の広域避難場所を確保する」市長発言はない

その後市長は、「広域避難場所の確保」と「みどりの保全」に努める発言をしています。 

しかし、市長は「12万㎡の広域避難場所を確保する」と述べたことは、オンブズマンの知る限り一度もありません。  


「ゴルフ場の広域避難場所の面積が縮小し、収容できない人数がでた場合、代替になる避難場所を教えほしい。」

この市民の問い合わせに対して、市長は「浜竹や松浪の地区につきましては、・・・藤沢市が指定する藤沢市内の広域避難場所に避難してください」と文書で回答しています。

茅ヶ崎市の広域避難場所を減らして、その代用を藤沢市に求めるのでは、茅ヶ崎市長として責任が取れていません。


市長はフジテレビ「みんなのニュース」に出演して、「ゴルフ場跡地の広域避難場所の確保は、平面だけではなく、立体的な利用を工夫する必要がある」という発言をしました。

茅ケ崎市情報紙「震災時、茅ケ崎市では『火災』が怖いって知っていますか?」では、地震火災の心得として、広い場所に避難することを挙げています。

しかし、市長が言う立体的利用(高い構築物?)は津波から避難する場合であり、混同しているようにも見えます。


また最近の議会では、松島議員の質問に、「広域避難場所の確保に努めるが、地権者の意向を尊重する」と回答しています。

地権者とは県と茅ヶ崎協同のことです。

しかし、地権者(県と茅ヶ崎協同)の意向とは・・・
事業の採算性をとるため、県や市の広域避難場所安全基準に基づいて確保すべき12万㎡を、6万㎡に縮小するというものです。 


(続く)

chigasaki-fika.hatenablog.jp

chigasaki-fika.hatenablog.jp

★茅ヶ崎市の出した市政情報誌
www.city.chigasaki.kanagawa.jp